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置き去りになった6匹の成猫を保護した多頭崩壊現場の猫たち。

思いがけずメス猫たちはあっという間に慣れて里親さんの元へ巣立ちました。

オス猫たちは9ヶ月経った今でも人間を信用する事はなく、人を見たら逃げる…

という状況です。

それでもリラックスした姿も見せてくれるようになりました。

一般的に人嫌いの猫は他の猫たちとは仲良くなるのが早く、保護宅の猫たちとは楽しそうに暮らしています。

この子たちが受けた心の傷は相当深く、年単位でのリハビリを想定しています。

譲渡は焦ってする事でもないし、まだまだ未成熟で変化を期待できる子猫と違い、人馴れ不十分な成猫を一般家庭に譲渡しても

触れない

捕まらない

病院にも連れて行けない

爪切りもできない

投薬もできない

もしかしたら姿すら見ない

こんな状態の猫を迎えたいと思う超玄人的な里親さんはまずいないし、何より猫と暮らすという楽しみもありません。

脱走の危険性も高くなります。

譲渡には猫の幸せはもちろんですが、保護猫を迎えてくださった里親さんにも【猫と暮らす】という幸せを感じて欲しいのです。

双方が幸せで初めてマッチングが成り立つと考えます。

ですので、家猫として不自由もストレスもなく暮らせるために家猫修行をします。

これは保護をした私たちボランティアの重要な責任でもあります。

シャーシャーの生粋の野良猫を進んで保護しているのではなく、例えば前述の置き去りに遭い居場所のない猫や怪我や病気で早急に保護と治療が必要な猫など、会員さんたちはどうしてもそういう猫との出会いを避ける訳にはいきません。

外から来た猫ならば、テレビや掃除機などの生活音に慣れる、

猫トイレを使う（猫の場合あまり苦労しません）、

人間との共同生活に慣れるなど、一つずつクリアしてようやく里親募集というスタートラインに立てるのです。

中の人宅にいる崩壊現場からの猫も、未だにビクビクコソコソしながら生活しています。

食いしんぼうなのが幸いし、最近でこそ手からおやつを食べられるようになりましたが、基本はコソコソしています。

そんな彼の爪切りと点眼のために追い込み漁式にタワーの巣穴に追い込みました。

（これでしばらくまた距離ができます…）

大丈夫だよ、怖くないよ、と優しく撫でると、ブルブルと身体を震わせています。

怖いんです。

毎日毎日一緒に暮らして9ヶ月。

でも人間が怖いんです。

これだけ傷は深いのです。

噛まれるし暴れますので急いで処置を済ませました。

こんな彼も最近では他の猫たちが人間に甘える姿を遠巻きに見ている様になりました。

少しずつ、

少しずつ。

人間は怖くないと教えていきます。

数年かかってやっと心を開いてくれたら、それからは一気に甘えたさんになる事も多いですよ。

保護は決して綺麗事だけではなく、日々忍耐と根気、体力勝負です。

こうしてボランティアがたくさん時間をかけて愛情を注ぎ、幸せに巣立った猫たちを見れる事は何よりの励みになります。

保護猫たちを家族に迎えてくださる里親さんがいてくださるからこそ、行き場のなかった猫たちが安心して幸せに暮らせます。

里親になってくださった皆様に心から感謝いたします。

◼︎今年最後のユアペティア譲渡会◼︎

2020年12月13日（日）

今年最後の平猫街頭募金

2020年12月27日（日）

◼︎平猫とSDGs◼︎